あらせんstyle

教育委員会の指導主事として学校関係者に生徒指導に関する指導助言や、学校心理士として保護者や児童にカウンセリングなども行なっている。小学校教諭を16年間勤め、関わった子供は約3500名。2014年には総合学習の実践で第63回読売教育賞 最優秀賞を受賞。著書「いじめ2.0 ~新しいいじめとの戦い方~愛育出版」

地域パトロールを30年しているおじさんの言葉

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I以前、勤めていた小学校での話ですが、

地域に「子どもを守る防犯パトロール」を

23年間続けているおじさんがいました。

「地域のために、少しでも役に立てるなら、

と軽い気持ちで始めた活動ですが、

気がつけば23年になっていました」

と、恥ずかしそうに語るそのおじさんに、

心から感動したことを覚えています。

 

そのおじさんに、

つい先日再会。

やはり今もパトロールを続けているそうです。

「もうすぐ30年。そろそろバトンタッチを考えています」

とのことでした。

 

アフリカのことわざに

「子どもは村中みんなで育てるもの」

とあります。

 

「未来の宝の子どもたちは地域で育てる」

素敵な社会にしていきたいものです。

ネットトラブルから子どもを守るのは保護者です!

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小学生、中学生のインターネットを介したトラブルが多発しています。

LINEのやりとりがいつまでも終われない。

自画像(自分の裸)を撮って他人に送信してしまう。

他人の許可も得ずに他人の画像を投稿してしまう。

友達になりすましてメッセージを送信・・・等々、

その行為がきっかけに大きなトラブルになり、

場合によっては犯罪として被害届を出されるケースもあります。

 

今こそ、大切なことは、

その子を育てる保護者が

子どもをネットトラブルから守ることです。

そのためには、

保護者が「発達段階に応じたインターネットの理解」し、

「家庭でのルール作り」をしっかり行うことがポイントと言われています。

 

【発達段階に応じたインターネットの理解】

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保護者は、子どもがどんなステップでインターネットを利用していくかを知るべきです。

中学校の生徒指導担当の先生からの話を参考に、子どものインターネット利用を4段階に分けた「段階的利用モデル」を提案します。

 

ステップ1「閲覧中心期」(~小学4年生頃)

・サイトの閲覧をする。ニコニコ動画やYouTubeで動画を閲覧。Googleで調べもの。

ステップ2「交流初期」(小学5・6年生頃)

・メールを利用する。LINEでの交流も可能。文章中心の交流が中心。

ステップ3「交流中期」(中学生頃)

・ブログなどで情報発信をする。画像や動画を含む文章による交流。

ステップ4「交流習熟期」(高校生頃)

・様々なSNSで交流。オンラインショッピングなども行う。

 

 

これらのステップで経験を認めていくのです。

対象学年は、あくまで目安です。

ただし、

「閲覧中心期」「交流初期」は広範なフィルタリングとネット利用時の保護者の監視を必須とし、「交流中期」「交流習熟期」でもリビングなど保護者が目の届くところでの利用が求められます。

フィルタリングの解除や自室へのパソコン持ち込みが許可されるのは、「交流習熟期」後半です。

こうした段階を踏んで、子どものネット利用のナビゲーターとしての保護者への期待は大きいのです。

まずは、保護者が実際にインターネットに触れて理解することが何より大切ですね。

 

【家庭のルール作りについて】

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最近では、中学校では生徒会が中心になって、

「スマホの利用ルール」を決めて、生徒に呼びかけるという素敵な取組も進んでいます。

でも実際には、子どものネット利用について、「家庭でルール」を決めることは必須と言って良いでしょう。

なぜなら、実際にトラブルが起こっているのは学校外であるからです。

トラブルが起こっているのは、まさに家で使用している時です。

 

ルールを作る際で大切なことは、

保護者が一方的に決めないことです。

子どもと一緒に納得しあって作ることです。

子どもに決めさせて、自ら守らせるようにすることが良いでしょう。

 

また大切なことが2点あります。

1つは、「困ったことがあったらすぐに保護者に相談することをルールに含めること」です。被害を最小限に抑えるためにとても大切です。

2つは、「子どもと相談した上で、ルールを破った際のルールも設定しておくこと」です。

ペナルティを決めておくことで、責任を持たせるのです。

 

さらに大切なことは、当たり前のことですが、

「子どもと保護者の信頼関係」です。

これがなければ何をやってもダメですよね。

月並みですが、日頃からコミュニケーションをとっておくことが重要です。

 

ルールづくりのポイントは次の通りです。

①スマホ、携帯を使う目的をはっきりさせる。

(安全のための連絡が目的で、遊び道具ではない)

②保護者が一方的に決めず、子どもと話し合ってルールを決める。

③ルールは保護者も守る。

④ルールを守れなかった時のルール(一時使用禁止など)を作っておく。

(厳しすぎると相談ができなくなるので逆効果)

⑤子どものスマホ・携帯使用状況を確認できるルールを作っておく。

(勝手にチェックするのは逆効果)

⑥トラブルの時の対応を決めておく。

(子どもから親に相談→親が必要に応じて各種窓口に相談)

⑦相談された時には冷静に対応する。

(子どもを叱りつけたり責めたりせず、よく話を聞いて対応を考える)

 

ルール例も示します。

①利用時間や利用料金を決める。

②利用の時間帯を決める(夜22時までなと)

③利用場所を決める(自分の部屋にはスマホ・携帯を持っていかないなど)

④メールの送受信はアドレス帳に載っている友達だけにする。

⑤知らないメールアドレスからメールが来たら保護者に相談する。

⑥ネットの新しいサービスに登録する時は保護者と相談して決める。

⑦スマホ・携帯の各種設定を行うための暗証番号は保護者が管理する。

⑧困った時はどんなことでも必ず保護者に相談する。

(参考:KDDI)

 

子どもたちが生きていく未来はインターネット利用は欠かせません。

子どもにとっては、インターネットと上手に付き合っていくスキルを身につけることは必要なのです。

そのためにも、保護者は、家庭でインターネットトラブルについて指導し、子どもとよくコミュニケーションをとって、しっかり監督することが大切です。

そして、子どもはインターネット上の情報を見分け

インターネット上での自分の行動や責任について判断できる力が持てることが大切ではないでしょうか。

決して「できない」とは言うな

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「決して『できない』とは言うな。

恐怖さえ感じるような限界点も、多くは幻にすぎない」

これは、

バスケットボール殿堂入りの式典で述べた

マイケル・ジョーダンの伝説の言葉です。

(2009年9月)

 

心揺さぶられる言葉です。

 

人は大抵、自分で壁を作ってしまう。

それを破るために必要なのは、

「勇気」です。

もちろん周到な作戦と、

その作戦を実行する努力に裏打ちされた

「勇気」です。

 

誰かが、

「『絶対!できる!やってやる!』

心からの決意ができれば、

達成したようなものだ。」

と言っていたのを思い出しました。

 

さあ、今日も頑張ろう!

トランプ大統領!今こそ「人間第一主義」を目指して

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第2次世界大戦直後、

哲学者ヤスパースは、

ドイツのハイデルベルグ大学の連続講義で、

学生たちに「語り合うこと」を強調されたと言います。

 

「ナチスの悪夢を振り払い、真の出発を果たすためには、率直に語り合い、お互いを理解し合うことによる「結びつき」が重要なのだ」と。

 

今、トランプ大統領が、

特定7カ国の人々の入国禁止の大統領令に署名。

メキシコ国境の壁建設を命令など、

次から次に心配な活動を繰り返しています。

 

経済や情報、通信の分野で世界の一体化が広がっています。

世界はもはや国家で分断するのではなく、

「人間」という普遍的な次元の連帯が求められています。

 

アメリカ第一主義ではなく、

我が国だけの利益ではなく、

「人間第一主義」を目指してほしいです。

 

  • 国家や民族、思想、宗教などの差異を超え、

「人間」で団結しようとする「対話」は、

分断と対立の壁を打ち破り、

真の友好、相互理解の道を切り開くと信じます。

 

困難であっても、どんなに道が遠くても、

「対話」を重視してほしいです。

 

我が子、未来に生まれてくる子どもたちのために、

大人は、分断の壁ではなく、

人々の心に崩れない平和の砦を築いていくべきです。

雛祭りの日に思うこと

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雛祭りの日に

 

娘よ

いつかおまえの

たったひとつのほほえみが

ひとりの男を

いかすことも

あるだろう

そのほほえみの

やさしさに

父と母は

信ずるすべてをのこすのだ

おのがいのちを

のこすのだ

 

谷川俊太郎の詩です。

「微笑み」は人に生きる力を与えます。

もちろん、私の娘もいつか大切な人に、

この可愛い笑顔で力を与えるのだと思います。

 

しょうもない男を連れてきたら、

ぶっ飛ばそうと思っていますが・・・。

 

長女は5歳になり、

次女はもうすぐ3歳になります。

可愛くてしょうがないです。

 

私の全てを、

この子たちの未来に

捧げたいと思っています。

感謝は生きる力を生み出す

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こんな話があります。

教師時代によく子ども達に語った話です。

 

ある男性が自殺しようとしていた。

それに気がついた人が、

とにかく自殺するのを止めようと、

とっさに出た言葉が、

「早まらないで。友人知人に手紙を書いてから、もう一度考えて。」

と。

心からの叫びを聞いた彼は、

それならば最後に手紙を書いてから死のうとした。

 

彼は、

これまで自分に関わってくれた、

一人一人のことを思い出し、

手紙を書いて言った。

 

数人分、書き終えた時、

彼は気づく、

「自分には、こんなに思ってくれる人がいた」のだと。

そして、

心から、「ありがたい」と思えた。

 

ありがたいと、

「感謝の心」が腹の底から込み上げてきた時、

自殺しようとしていた彼は

「もう一度生きてみよう」

と思えたという。

 

「感謝」は「生きる力」を生み出すのである。

 

恩師から聞いて忘れられないエピソードです。

本当にそうだなぁと。

 

私もそうでした。

親が離婚した時、大学受験・教員採用試験に失敗した時、

保護者から担任変えてくれって言われた時・・・

どん底に落ち込んだ時、

「生きる希望」を与えてくれたのは、

母であり、友人であり、同僚の真心でした。

その心に「感謝」できた時、

「立ち上がる勇気(生きる力)」がみなぎってきたのです。

 

だから「ありがとう」って思えることは、

人生を豊かにする上で本当に大切だと実感しています。

 

こんな話を教え子にしていました。

みんな覚えてる?

縁の下の力持ちになりたい

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「縁の下の」とくれば、

次にどんな言葉が続きますか?

 

先日、ラジオを聞いていると、

「縁の下の筍」という慣用句を紹介していました。

 

Goo辞典で「縁の下の」を検索してみると、

次の3つの慣用句が出てきました。

 

縁の下の鍬使い:窮屈で十分動きがとれないことのたとえ。

縁の下の筍:立身出世のできない人のたとえ。

縁の下の力持ち:他人のために陰で苦労、努力をすること、また、そのような人のたとえ。

どれも脚光を浴びない、暗い感じです。

でもその中でも「縁の下の力持ち」だけは、

違うニュアンスがあります。

褒め言葉として使われることが多いのではないでしょうか。

 

私は「縁の下の力持ち」という言葉が大好きです。

というか、小さい頃から、

「人のために陰で努力する人が素晴らしい」

と教育されてきたからだと思います。

 

英語で「縁の下の力持ち」を

unsung hero

と表現するそうです。(するのかな?)

陰のヒーロー。見えないところで支えている人。

という意味でしょう。

 

今日もunsung hero

になれるように頑張ろう。