あらせんstyle

教育委員会の指導主事として学校関係者に生徒指導に関する指導助言や、学校心理士として保護者や児童にカウンセリングなども行なっている。小学校教諭を16年間勤め、関わった子供は約3500名。2014年には総合学習の実践で第63回読売教育賞 最優秀賞を受賞。著書「いじめ2.0 ~新しいいじめとの戦い方~愛育出版」

準備で全てが決まる

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「準備で全てが決まる」とよく言われます。

 

確かに、最善の準備ができている時は、何事においても

落ち着いて、

自信を持って、

思い切ってできると実感しています。

 

その背景には、

「これだけ準備したのだから、あとは思い切ってやるだけだ」

 

「これだけ準備したのだから、失敗しても悔いはない」

と、始める前にすでに自分に勝っているのです。

 

松澤萬紀氏の著書に、

無印良品の松井忠三名誉顧問が

仕事において「準備」に力を入れているエピソードを通して、

 

「準備の量」と「結果の質」は比例する

と述べています。

一流の人は、「準備」にこそ、力を入れているといいます。

 

今以上の結果を出したいとするなら、

もう一度、自分の「準備量」を見直すことが大切かもしれません。

冗談には「ネガティブ冗談」と「ポジティブ冗談」があります

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こんな話を聞いたことがあります。

冗談には「ネガティブな冗談」と「ポジティブな冗談」があると。

「ネガティブな冗談」は、人をネタにして笑いを取ろうとしたり、聞いている人を不快な気持ちにさせる冗談のことです。

「ポジティブな冗談」は、誰も傷つけることなく、まわりの人に明るい話題を提供する冗談のことです。

 

あなたはどっちの冗談をよく言いますか?

あるいは、あなたのまわりの人は、どっちの冗談をよく言っていますか?

 

「ネガティブ冗談」は、時として、相手の解釈によって、ものすごく誤解を与える恐れがあるので、言わないようにしましょうね。

良い先生と悪い先生

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私は小学校教師をしていましたので、

よく友達から

「良い先生と悪い先生の違い」

についてよく質問されることがあります。

 

いろんな観点から答えることができますが、

「良い先生=成長する先生」とする観点から言うと、

次のように答えることができます。

問題が勃発した時、

「良い先生は自分を戒め、悪い先生は子どもや保護者を責める」

です。

 

例えば、

生徒の成績がなかなか上がらない。

良い先生は

「自分の教え方に問題があるかもしれない。もっと良い教え方はないだろうか。」

自分に原因を見つけようとします。

一方、悪い先生は、

「子どもに理解力がない。教えた通りにやらないからダメだ」

「保護者が宿題を見てやらないからダメだ」

等々、子どもや保護者に原因を見つけようとするのです。

 

前者の方は、どんどん成長します。

後者の方が楽なようですが、結局は実力がつかないまま。

いつしか子どもや保護者からも見捨てられていきます。

 

問題の原因を「自分の責任」と捉える人は、

「この問題に対して自分は何ができるだろう」と考えようとします。

この思考がクセになっている人は、自分の力で解決する体験をどんどん積んでいきます。

いつしか

「自分が変われば相手が変わる」

「自分が変われば環境が変わる」

ことを実感していくのです。

 

さあ、今日も頑張ろう!

富士のような自分を作りあげろ

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10代の頃に読んだ本で印象的な作品は、

吉川英治の「宮本武蔵」です。

 

武蔵が弟子に語るセリフに

「あれになろう、これに成ろうと焦るより、

富士のように、黙って、自分を動かないものに作りあげろ」

とあります。

 

初めてこれを読んだ時、

「カッコエエーーーこんな男になりたい。」

そんなことを思ったことを覚えています。

 

30年経った今、

富士のように、

動かない自分を作りあげられたでしょうか。

 

昔と比べると、少々のことでは迷わない自分になったようには思いますが、

富士のようなスケールには程遠い感じです。

富士山のことを調べてみると、

富士山は10万年ほど前に誕生した火山なのだそうです。

火山の寿命が50万年~100万年と言いますから、

富士山は小・中学生くらいの子どもの火山なのです。

地下ではマグマがメラメラと燃えたぎっているそうです。

 

富士のような自分を作りあげるには、

奥底のマグマのような燃える心が必要です。

もうすぐ4月。

燃えるような情熱で新年度を迎えたいですね。

地域パトロールを30年しているおじさんの言葉

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I以前、勤めていた小学校での話ですが、

地域に「子どもを守る防犯パトロール」を

23年間続けているおじさんがいました。

「地域のために、少しでも役に立てるなら、

と軽い気持ちで始めた活動ですが、

気がつけば23年になっていました」

と、恥ずかしそうに語るそのおじさんに、

心から感動したことを覚えています。

 

そのおじさんに、

つい先日再会。

やはり今もパトロールを続けているそうです。

「もうすぐ30年。そろそろバトンタッチを考えています」

とのことでした。

 

アフリカのことわざに

「子どもは村中みんなで育てるもの」

とあります。

 

「未来の宝の子どもたちは地域で育てる」

素敵な社会にしていきたいものです。

ネットトラブルから子どもを守るのは保護者です!

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小学生、中学生のインターネットを介したトラブルが多発しています。

LINEのやりとりがいつまでも終われない。

自画像(自分の裸)を撮って他人に送信してしまう。

他人の許可も得ずに他人の画像を投稿してしまう。

友達になりすましてメッセージを送信・・・等々、

その行為がきっかけに大きなトラブルになり、

場合によっては犯罪として被害届を出されるケースもあります。

 

今こそ、大切なことは、

その子を育てる保護者が

子どもをネットトラブルから守ることです。

そのためには、

保護者が「発達段階に応じたインターネットの理解」し、

「家庭でのルール作り」をしっかり行うことがポイントと言われています。

 

【発達段階に応じたインターネットの理解】

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保護者は、子どもがどんなステップでインターネットを利用していくかを知るべきです。

中学校の生徒指導担当の先生からの話を参考に、子どものインターネット利用を4段階に分けた「段階的利用モデル」を提案します。

 

ステップ1「閲覧中心期」(~小学4年生頃)

・サイトの閲覧をする。ニコニコ動画やYouTubeで動画を閲覧。Googleで調べもの。

ステップ2「交流初期」(小学5・6年生頃)

・メールを利用する。LINEでの交流も可能。文章中心の交流が中心。

ステップ3「交流中期」(中学生頃)

・ブログなどで情報発信をする。画像や動画を含む文章による交流。

ステップ4「交流習熟期」(高校生頃)

・様々なSNSで交流。オンラインショッピングなども行う。

 

 

これらのステップで経験を認めていくのです。

対象学年は、あくまで目安です。

ただし、

「閲覧中心期」「交流初期」は広範なフィルタリングとネット利用時の保護者の監視を必須とし、「交流中期」「交流習熟期」でもリビングなど保護者が目の届くところでの利用が求められます。

フィルタリングの解除や自室へのパソコン持ち込みが許可されるのは、「交流習熟期」後半です。

こうした段階を踏んで、子どものネット利用のナビゲーターとしての保護者への期待は大きいのです。

まずは、保護者が実際にインターネットに触れて理解することが何より大切ですね。

 

【家庭のルール作りについて】

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最近では、中学校では生徒会が中心になって、

「スマホの利用ルール」を決めて、生徒に呼びかけるという素敵な取組も進んでいます。

でも実際には、子どものネット利用について、「家庭でルール」を決めることは必須と言って良いでしょう。

なぜなら、実際にトラブルが起こっているのは学校外であるからです。

トラブルが起こっているのは、まさに家で使用している時です。

 

ルールを作る際で大切なことは、

保護者が一方的に決めないことです。

子どもと一緒に納得しあって作ることです。

子どもに決めさせて、自ら守らせるようにすることが良いでしょう。

 

また大切なことが2点あります。

1つは、「困ったことがあったらすぐに保護者に相談することをルールに含めること」です。被害を最小限に抑えるためにとても大切です。

2つは、「子どもと相談した上で、ルールを破った際のルールも設定しておくこと」です。

ペナルティを決めておくことで、責任を持たせるのです。

 

さらに大切なことは、当たり前のことですが、

「子どもと保護者の信頼関係」です。

これがなければ何をやってもダメですよね。

月並みですが、日頃からコミュニケーションをとっておくことが重要です。

 

ルールづくりのポイントは次の通りです。

①スマホ、携帯を使う目的をはっきりさせる。

(安全のための連絡が目的で、遊び道具ではない)

②保護者が一方的に決めず、子どもと話し合ってルールを決める。

③ルールは保護者も守る。

④ルールを守れなかった時のルール(一時使用禁止など)を作っておく。

(厳しすぎると相談ができなくなるので逆効果)

⑤子どものスマホ・携帯使用状況を確認できるルールを作っておく。

(勝手にチェックするのは逆効果)

⑥トラブルの時の対応を決めておく。

(子どもから親に相談→親が必要に応じて各種窓口に相談)

⑦相談された時には冷静に対応する。

(子どもを叱りつけたり責めたりせず、よく話を聞いて対応を考える)

 

ルール例も示します。

①利用時間や利用料金を決める。

②利用の時間帯を決める(夜22時までなと)

③利用場所を決める(自分の部屋にはスマホ・携帯を持っていかないなど)

④メールの送受信はアドレス帳に載っている友達だけにする。

⑤知らないメールアドレスからメールが来たら保護者に相談する。

⑥ネットの新しいサービスに登録する時は保護者と相談して決める。

⑦スマホ・携帯の各種設定を行うための暗証番号は保護者が管理する。

⑧困った時はどんなことでも必ず保護者に相談する。

(参考:KDDI)

 

子どもたちが生きていく未来はインターネット利用は欠かせません。

子どもにとっては、インターネットと上手に付き合っていくスキルを身につけることは必要なのです。

そのためにも、保護者は、家庭でインターネットトラブルについて指導し、子どもとよくコミュニケーションをとって、しっかり監督することが大切です。

そして、子どもはインターネット上の情報を見分け

インターネット上での自分の行動や責任について判断できる力が持てることが大切ではないでしょうか。

決して「できない」とは言うな

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「決して『できない』とは言うな。

恐怖さえ感じるような限界点も、多くは幻にすぎない」

これは、

バスケットボール殿堂入りの式典で述べた

マイケル・ジョーダンの伝説の言葉です。

(2009年9月)

 

心揺さぶられる言葉です。

 

人は大抵、自分で壁を作ってしまう。

それを破るために必要なのは、

「勇気」です。

もちろん周到な作戦と、

その作戦を実行する努力に裏打ちされた

「勇気」です。

 

誰かが、

「『絶対!できる!やってやる!』

心からの決意ができれば、

達成したようなものだ。」

と言っていたのを思い出しました。

 

さあ、今日も頑張ろう!