あらせんstyle

教育委員会の指導主事として学校関係者に生徒指導に関する指導助言や、学校心理士として保護者や児童にカウンセリングなども行なっている。小学校教諭を16年間勤め、関わった子供は約3500名。2014年には総合学習の実践で第63回読売教育賞 最優秀賞を受賞。著書「いじめ2.0 ~新しいいじめとの戦い方~愛育出版」

「一人ひとりが違って当たり前」と思える社会へ

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学校では、性的マイノリティへの「いじめ」が深刻です。

今年の3月に「国のいじめ基本方針」が改定されましたが、

その改定箇所に「性的マイノリティに対するいじめ」が追記されています。

 

世界各国の研究結果によると、

どの学級にも1人~2人の性的マイノリティがいるようです。

性的指向(恋愛対象が誰であるかを示す概念)であるレズビアン(女性同性愛者)・ゲイ(男性同性愛者)・バイセクシュアル(両性愛者)が約3.5%。

性自認(男性または女性であることの自己認識を言います)であるトランスジェンダー(身体の性と心の性が一致しない状態の人)が0.3%という値です。

 

自分の周りには性的マイノリティが、

「いない」のではなく、

「気づいていない」のです。

 

その性的マイノリティが直面している危機は半端じゃありません。

宝塚大学看護学部教授の日高庸晴氏の研究では、

10歳代で親にカミングアウト(本当のことを打ち明けること)する割合は11.5%に止まっているというのです。

親にも相談できずにいるのです。

 

また、約65%の人が自殺を考え、約14%の人が、実際に自殺未遂を起こしたこともわかっています。

 

性的マイノリティの状況は深刻です。

 

まずは、性的マイノリティへの偏見等をなくし理解を深めることが必要と考えます。

「一人ひとりが違って当たり前」と誰もが思うことが大切ではないでしょうか。

 

 

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